USBスティック型CO2濃度測定器「MATECH AirChecker」の簡単レビュー&分解写真

USBスティック型CO2濃度測定器「MATECH AirChecker」の簡単レビュー&分解写真
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持ち運べるCO2センサーを使ってみたい

ラズパイを使って自宅のCO2 (二酸化炭素) 濃度を測定して換気を自動制御している今日この頃。次は二酸化炭素濃度の測定器を持ち運んでみたくなっており、それに適したお手軽な製品が欲しいと思っていたところ、次のプレスリリースを見て「AirChecker」を衝動買いしました。NDIR式の二酸化炭素センサーを搭載しつつも安価であり、モバイルバッテリーでUSB給電しながら持ち運べそうです。

品名価格(税込)備考
MATECH AirChecker (M2205AC)4,980円期間限定の20%OFFクーポンを適用して3,984円
MATECH AirChecker USBスティック型 CO2センサー 二酸化炭素濃度計 CO2濃度 NDIR方式 CO2測定器【国内保証2年】

MATECH AirChecker USBスティック型 CO2センサー 二酸化炭素濃度計 CO2濃度 NDIR方式 CO2測定器【国内保証2年】

MATECH

開封の儀と動作確認

AirChecker外箱の側面には虹色のセキュリティシールが貼られていて、製品のシリアル番号はそのグレー箇所に隠され、コインでスクラッチして (剥いて) から確認するようになっています。そして、シリアル番号をMATECH公式サイトの次のページに入力することで正規品かどうかを判別できる仕組みがあります。なお、同サイトにて製品登録を行うことで保証期間が1年プラスされ、計3年にすることができるようです。

内容物はAirChecker本体と取扱説明書。キレイなパッケージです。

AirCheckerをモバイルバッテリーに直接挿すと“タラララ♪”という音とともに起動して、数十秒後に実際の測定が開始されます。二酸化炭素濃度表示の更新は1秒間隔。どこでもUSB Type-Aの口に挿すだけの、この手軽さはとても良いです。

AirCheckerを電車内に持ち込んで二酸化炭素濃度を見ることも容易でした。

キャリブレーションの方法

二酸化炭素センサーによくあるキャリブレーションをAirCheckerではどう行うのか、AirCheckerの取扱説明書から抜粋します。

[1] 電源に接続したまま、野外または空気のきれいな場所に15分間放置する

[2] キャリブレーションボタンを5秒間長押しする

大気中 (野外) の二酸化炭素の濃度はおよそどこでも約400ppmであることを利用し、1を行うことでAirChecker周辺の二酸化炭素濃度が「400ppm」だと見なせる状態にしてから、2を実施し、ブザーが鳴ったらキャリブレーション完了という流れです。キャリブレーションボタンは、AirChecker本体の尖っているほうの先端にある穴の奥にあり、ピンを挿すことで押せます。

分解写真

AirCheckerの分解は、マイナスドライバーなどの先端が細いものを用いて、本体の白い部分と黒いカバーとをこじ開けると可能でした。爪は合計8箇所あり、位置は写真の通りです。

文字の表示自体は明るめ。光量を黒色のカバーで抑えている構造です。

文字表示の反対側の基板全体。NDIR (非分散型赤外線吸収法) 式二酸化炭素センサーは「CUBIC」と書かれた銀色ケースの部分。

二酸化炭素センサーのケースの裏面。「CM1106S-H?」がセンサーの実際の型番と思われますが、末尾の文字はうまく読み取れない。

真ん中のチップには「STM32F」の表記が。右側の丸い部品はブザーで、蓋は外せるようになっています。

まとめと感想

手軽さは最高

AirCheckerの、USBスティック型という形状と比較的安価という点にはかなりの競争力があります。車のダッシュボードに貼って運転中の二酸化炭素濃度を測定してみたいなど、目的に合うのであればとても“刺さる”、手に入れて間違いはない製品だと思います。

余談として、USB端子を備えていることからパソコンと通信できるんじゃないか?と一応考えたのですが、AirCheckerをLinuxマシンに接続した場合にlsusbには表示 (認識) されませんでした。もしかしたら有志がhackしてくれるかも、と期待しつつ。

ブザーの音量を下げたい

AirCheckerは、二酸化炭素濃度の状態を「非常に良い (〜600ppm)」「良い (600〜1,000ppm)」「悪い (1,000〜1,500ppm)」「非常に悪い (1,500ppm〜)」の4段階に分類した絵文字アイコン (😀,🙂,😐,🙁) を、濃度数値の下にカラー表示してくれます。これは愛嬌があって良いのですが、一方、濃度の状態が遷移した時や悪い状態が継続している時に必ず鳴るブザーの音には少し疑問を感じました。

ブザーの音は絞ってあって、一般的な機械の警告音とは比較にならない小さな音量です。しかし特に、悪い状態が継続している時のブザーは3分ごとに鳴り、実際に二酸化炭素濃度を「良い」領域まで下げる他に音を止める手段がありません。警報の意義としては正しいのですが、たとえばAirCheckerを寝室に設置するとブザー音は熟睡の邪魔かもしれません。他方、車内への設置だとブザー音は走行中の他のノイズに埋もれてあまり気にならないかもしれないと予想します。

デジタル置き時計が淡々と時刻を表示するのと同様に、二酸化炭素濃度の視覚的表示だけしてほしい場合もありうるので、ブザー音のOFF機能は欲しい……。私としてはAirCheckerの分解は非常に簡単だとわかったので、ブザーの音を小さくするために内部になにか物理的な工夫をしてみようかと目論んでいます。

MATECH AirChecker USBスティック型 CO2センサー 二酸化炭素濃度計 CO2濃度 NDIR方式 CO2測定器【国内保証2年】

MATECH AirChecker USBスティック型 CO2センサー 二酸化炭素濃度計 CO2濃度 NDIR方式 CO2測定器【国内保証2年】

MATECH

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