【観た映画】 The Thinking Game

【観た映画】 The Thinking Game

本作は、専門型AIではなく、汎用型AIを作り上げてきたDeepMind創始者たちの半生を描いているドキュメンタリーだ。フィクション作品を思わせるくらい、各シーンが時期を明記しつつ当時の映像で整理され、ドラマティックにまとめられている。

生活面でも仕事面でも、進化が速い汎用型AIにその一部が翻弄されている今日に、本作を観ておく意義は大きいだろう。いま私はキーボードのキーを打って模索しながら拙い文章を入力しているが、希望の方向性を伝えたらAIがそれなりのブログ向け文章を自動生成してくれるような時代に、なぜ文章を自分で書くのか。AIで何をするために、人間はAIを発展させていくべきなのか。いや、そもそも、「人間はAIを発展させていく」という関係ではなく、「AIが己を発展させていく」という局面にきっと達している。

科学技術がその歴史の中で受けてきた検証と同様に、AIの開発と道徳や倫理の関係性、そして規制の必要性を問う問題提起を、本作も終盤に行っている。私なりに思ったのは、AIを開発する・使う人間が果たすべき役割は、どんな風にAIを使えば人が幸せになるのか、という問いに答えようとするために、AIを開発する・使うこと。この役割を逸脱した場合の未来に、人間社会が存続しているかどうか。この問いが自分に向けられたら、私は、幾通りかの道筋が考えられるが最終的には、人が幸せである人間社会は存続していないだろう、と否定的に答える。

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