【観た映画】 アメリカン・カオス (字幕版)

【観た映画】 アメリカン・カオス (字幕版)
American Chaos (字幕版)

American Chaos (字幕版)

ジェームズ・D・スターン (監督), ジェームズ・D・スターン (プロデュース), Fernando Villena (プロデュース), James Stern (Writer), John Ladd (出演), Julio Martinez (出演), ジェームズ・D・スターン (出演)

原題『American Chaos』。日本時間での日付が11月6日へ変わった頃に、第45代大統領選挙を迎えようとするアメリカ合衆国の共和党支持側の市民らを取材している本作を観た。それから24時間ほど経ってこうやって感想を記そうとするまでの間に、私の予想とは違ったほうの、第47代大統領が選出された模様だ。

米国市民ではない一観客としての私にとって本作は、エコーチャンバー現象の描写部分がぐいぐい迫ってくるようであり、胸の苦しさを覚える内容だ。多層的な物事を捉えるメタ視点や状況改善のための段階的な未来志向というものを今は脇に置いている市民層、そして、突破口として既存の政府やリーダーにはない“新しい素質”に期待する感情が、独自のロジックで武装して大勢を得て沸点を迎えようとしている高まりが描かれる。

本作の2024年版も、作られうる状況になってしまったのか……。これから先の人間社会にはどういうことが起こりうるのか、良し悪しは別にしてその潮流はどのような感情の主から生まれうるのか、このような知見がまずは得られる作品かもしれない。混沌とした未来は、転ぶ先がわからない。

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