【観た映画】 ワース 命の値段 (字幕版)
ワ―ス 命の値段(字幕版)
マイケル・キートン (出演), スタンリー・トゥッチ (出演), エイミー・ライアン (出演), テイト・ドノバン (出演), シュノリ・ラーマナータン (出演), タリア・バルサム (出演), ローラ・ベナンティ (出演), サラ・コランジェロ (監督), マックス・ボレンスタイン (Writer)
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原題『Worth』。2001年9月11日の米国同時多発テロの11日後には、犠牲者の補償を目的の一つとした基金が設立されたそうだ。本作では、この補償の履行にあたって強い決定権を持つ“スペシャルマスター”に光を当てている。
失われた命に値段を付ける行為が、容易ではないことは軽く想像するだけでもわかる。決してひとつではない判断基準や様々な価値観を経済の次元に落とし込む困難さがあり、算出額を命へ戻すなんて検算ができればわかりやすいがそれは誰にもできない。
私はこの映画を観ながら、当事者と対話する意義の大きさ、公平さとは何なのか、税金は人を助ける道義のために使うべきものだな、というようなことを考えた。そして本作を観た後に下記の「ワーキングペーパー」を発見した。この資料では、9.11の被害を阪神・淡路大震災のものと比較し (注目すべきは、9.11の被害額は人的資本の毀損も含めて推定されている点だ)、映画にはあまり描かれていない基金の側面や、基金に関する研究者のひとつの見解を知ることができる。
- ワーキングペーパー | 研究調査部 | 研究戦略センター | 公益財団法人 ひょうご震災記念21世紀研究機構 > 平成19年度No.2 林 敏彦 「米国同時多発テロと犠牲者補償基金」(2007.10.10) (PDF)