【感想】 真説・企業論 ビジネススクールが教えない経営学

【感想】 真説・企業論 ビジネススクールが教えない経営学
真説・企業論 ビジネススクールが教えない経営学 (講談社現代新書)

真説・企業論 ビジネススクールが教えない経営学 (講談社現代新書)

著者: 中野剛志

出版社: 講談社

以前読んだ『日本の没落』と同じく、中野剛志氏の著書である。私なりの解釈で述べると、米国に続き日本社会が短期主義に至っていることを証明し、この状況はイノベーションの土壌になり得ない、本質的に矛盾した方向であると示すとともに、企業活動のあり方に問題提起をしているものだ。

本書におけるイノベーションは、狭義もしくは誤訳による技術革新ではなく、本来的な意味でのイノベーションを指している。知的に目が覚める内容であり、議論を呼ぶであろう良書だと思った。イノベーションやシリコンバレーにまつわる通説や至上主義を脇に置いたうえで、政策の実効性を検証したり、中長期的な社会現象を理解したり、といった姿勢の大切さを認識させられる。