【読んだ本】 シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」

【読んだ本】 シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」
シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」

シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」

ネイト シルバー (著), 川添 節子 (翻訳), 西内 啓 (読み手)

物事を予想する際には、不確実性や予想値の幅の見積もりが本来伴うし、ノイズを意図に沿わせ解釈してはならぬ、ということを強く認識させられる本。分厚くて、読み終わるのに時間がかかった。米国では、GDPなどの経済指標、政治動向も、賭けの対象になっているということに驚いた。また、地球温暖化の予想の検証や、テロの発生可能性をシビアに見積もることも試みている。予想の科学、おもしろい。

余談として。部屋に不在がちな人に対して“存在確率が低い”と、僕らはふざけて言ったりするけれども、これはある意味本質なのだ。生活や業務においても、常に打率や防御率を算出するベースボールのように、事象は確率的に発生すると捉えたうえで振る舞ったり対策を用意する方が、人間の営みとして安泰な気がした。