みつやくんのマーク X

みつやくんのマーク X

みつやくんのマーク X

著者: 渡辺 茂男

出版社: 実業之日本社

幼少期の自分はこの本を知らないのだが、“心に強く残ってる”という評判を大きなお友達から聞いて、車の話だろうし気になりだした。平仮名を読むようになってきた3歳の息子にあげるつもりで。しかし書店などでは売っておらず、中古のものをメルカリで仕入れたら、70ページを超えている、長編と言ってもいい絵本が届いた。

読んでみて、40歳代の大人としても感じるところがあったのでここに感想を書いている。

本作での『マークX』 (乗り物) のような、まだ現実化していない何かを想像するとき。それが売れるようにとか、話題性を持たせるとか、画になるようにとか、いわば第三者の視点を考慮している局面が大人にはある。本作の中で、みつやくんは、そうは考えていなくて、独りだ。あらゆる場所で乗れたらいいなぁという自らの思いで乗り物を設計し、各環境の実地テストへ繰り出していくのだ。

内なる原動力の具現化を自分が忘れていることに気付く。そして、想像することが未来を創る力であることを、本作は描いているのかな。柔らかなタッチの、夢ある挿絵と共に。