【感想】 スタートアップ・バブル 愚かな投資家と幼稚な起業家

【感想】 スタートアップ・バブル 愚かな投資家と幼稚な起業家
スタートアップ・バブル 愚かな投資家と幼稚な起業家

スタートアップ・バブル 愚かな投資家と幼稚な起業家

著者: ダン・ライオンズ

出版社: 講談社

AdTechな業界の若い企業へ転職体験した著者の、渾身のルポルタージュ。ライター経験が豊富な50歳代というこの著者が、ITバブルを内側からどう捉え、そしてどう揉まれたかがよくわかる。 本書を読んでいる最中に、私の友達の誰かが「いいね」を押しているためか、インバウンドマーケティングを提唱する当企業の“HubSpot”の広告が、私のFacebookに表示されるようになり、どんな商いをしているところかを自ずと知ることにもなった。

世の一部の経営者が、公式には決して言わないけれども、視野が広くない社員を安く使うために取っている今時の施策が、露骨に描かれて痛烈で、我にも返って我が身を考える。また、IPOを乗り越えることを目指したいわば株式公開バブルの内幕も、傍目からは、どろどろな状況がひどくおもしろいのだった。

しっかしですね、会社は、組織的な骨格が社員に誠実でないと、人が逃げて保たないのだなぁと、あたりまえのことを改めて実感もさせられる。 この本の例でひどいなと思ったのは、私人としての、TwitterやFacebookでのコメントが、多面的にではなく一通りにだけ解釈されて、社員同士の公の場での言い争いに発展するってこと。導火線が短いといいますか。私人としてなら、基本はコメントを見なければ良いのにと思うのだが。